カウンセリングとソーシャルワークのさんぽ幸せ研究所では、保育者・支援者・教師を対象にした「ティーチャートレーニング」を実施しています。
このプログラムでは、子どもと関わる職業に就いている人が、それぞれのお子さんの特性に応じた対応を学び、効果的な支援をしていくために役立つ考え方と、具体的な技術について学んでいきます。
1回コースと3回コースがありますが、どちらも「認知行動療法」の理論をベースにしながら、お1人もしくは少人数のグループにてプログラムを進めていくのが特長で、ロールプレイやホームワークを通して、楽しくスキルアップができる内容となっています。
今回は、3回コースのプログラムに参加をしていただいた、保育士のNさんに「ティーチャートレーニング」を受講された体験談を伺いました。
自分自身のスキルアップがしたい
ーまず「ティーチャートレーニング」のプログラムにお申込みいただいたきっかけを教えてください。
Nさん:長年、保育園や放課後等デイサービスなどで、集団のお子さんへの支援に携わってきましたが、数年前から障害を持ったお子さんの個別支援を行う仕事を始めました。
その時に、子どもと1対1で向き合って支援を行ったり、親御さんのお話を伺う中で、あらためて自分自身の仕事の責任の大きさを感じることが多くなって・・・。
責任の大きい仕事だからこそ、もっともっと自分自身が勉強をして、お子さんに対して的確な支援ができるようになりたいと思い、自分自身のスキルアップのために受講しました。
ーどのような理由で、このプログラムを選んでいただいたのですか?
Nさん:やはり少人数のグループで行われるということでしょうか。色々な研修に出ても、多人数の中だと質問がしにくいのですが、少人数のプログラムであれば、わからないところがあっても質問がしやすいのではないかという期待がありました。
また、ロールプレイやホームワークなど、自分自身の体験を基にしながら進めていくということで、集団の研修には魅力を感じました。
ーその点について、実際に受講してみていかがでしたか?
Nさん:はい。期待通りの内容でした。(笑)
実際に子どもたちの変化を目にするとうれしい
ーこのプログラムを受講したことで、何を学ぶことができましたか?
Nさん:やはり「ほめる」ことですね。
今回、このプログラムで知識として学び、ロールプレイなどを通して試したことを、実際の仕事の中で子どもたちに実践したのですが、子どもたちの反応が「ほめ方」によって、全然変わってくるのを実感して・・・。子どもたちのそのような変化を目にすると、こちらもうれしくなってきます。
また、今回学んだ「CCQ」(子どもに指示を出すときのコツ)を意識して、落ち着いた声で丁寧に声掛けをすると、子どもも落ち着いた反応を返してくれたりして、よかったなぁと感じる場面が増えました。
3日目には、私たち参加者が現場で活用できるような、具体的な支援方法について、色々と教えていただいたのも役に立ちました。
ー3日目には「応用行動分析」と「即時フィードバック」について、みんなで学びましたね。
Nさん:はい。仕事柄もあって、応用行動分析について学ぶ機会はあったのですが、なかなか「手がかり―行動―結果」という考え方を現場に活かすことが難しいなぁと感じることが多々ありました。
ただ、今回のプログラムを受講して、子どもの姿を思い浮かべながら、実際に手を動かして書いてみることで、だんだん頭に入っていくのだということが実感できました。
講師の原田さんが言っていた「習うより慣れましょう」という言葉を思い出して、苦手意識を持たずに、現場でも活用していきたいと思います。
子どもとの関係だけではなく、職員同士の関係にも・・・
ー講座が終了してから、自分の中で何か変化はありましたか?
Nさん:子どもの行動に注目し、よく観察することで、それぞれの子に合わせた「ほめ方」をすることの大切さについて、ホームワークやロールプレイをしていく中で実感することができました。
ホームワークなどを実際にやってみることで、今まで気付かなかったことに気付けたり、日々の実践の振り返りができるようになったと思います。
そして、子どもとの関係だけではなく、職場の上司や同僚との人間関係にも学んだことを活かせるようになったのは、思わぬ効果でした。
相手の行動に注目し、よく観察した上で、その人に合わせた対応をする・・・そのことを意識して、ちょっとだけ自分の行動を変えてみることで、よい方向に物事が進んでいくという体験を重ねることができたのは、私自身の大きな変化だと思います。
ーNさんの仕事に対する前向きな気持ちや努力が、ティーチャートレーニングを受講することで、さらによい方向に活かせるようになった感じですね。
Nさん:はい。ありがとうございます。
ーちなみに、講師の原田に対しては、どんな印象を受けましたか?
Nさん:講師の印象は・・・抜群ですね。
実は、以前別のところで、1回だけカウンセリングを受けたことがあるのですが、そのときのカウンセラーさんがとても事務的で、上から目線の人だったことがあって、相談しにくいなぁと感じたことがありました。
その点、原田さんはカウンセラーでも、とてもおおらかな感じで、どのような話をしても熱心に耳を傾けてくださるので、すごく話しやすかったです。
そして、色々な質問をさせていただいたのですが、どの内容にもわかりやすく的確に答えていただけたので、ありがたかったです。
そのことが、講座自体のわかりやすさや雰囲気の良さにつながっていると思います。
現場の実践で、本当に役に立つことを学ぶことができた
ー受講を考えている方に、講座のおすすめポイントを教えてください。
Nさん:やはり、ロールプレイなどの実践を通して学ぶことができることや、さまざまな質問に対して的確に答えてくれるところですね。また、現場の実践で本当に役に立つことを学ぶことができるので、そういったところもおすすめのポイントだと思います。
人間って、自分の話を聞いてほしい生き物ですし、人の支援をするお仕事って、常に悩みを持ちながら仕事をしている人が多いと思うんですよ。
そんな時に、このプログラムのように、その悩みをじっくりと聞いてもらいながら、同じ視線で一緒になって考えてくださる場所というのは、意外と少ないのではないかと感じています。
その点で、今回のプログラムで原田さんをはじめ、グループの方々と気兼ねなく話しながら課題に取り組めたのがとてもうれかったですし、それが、この講座の一番のアピールポイントだと思います。
ー今後は、カウンセリング等の相談支援の学びを深めていきたいとおっしゃっていましたね。今後のご活躍を期待しています。本当にありがとうございました。
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