
TFT療法(思考場療法)とは
TFT療法は、心のつらさや不安などの症状に対して、ご自身で身体にあるツボを指で軽くトントンとタッピングすることで、心身の緊張やストレス反応をやわらげていくトラウマケアの方法です。
私たちは、いやな出来事や怖い体験を思い出すと、その記憶と結び付いた感情や身体反応がよみがえることがありますが、TFT療法ではこの状態を「思考場にアクセスしている」と考えます。
その状態を保ちながら、決められた順番で身体のツボをタッピングすることで、身体と脳のストレス反応が徐々に落ち着き、強い不安や恐怖などの感情がやわらいでいくとされています。
どのような症状に効果が期待できるのか
TFT療法は、心の状態だけでなく、身体にあらわれるストレス反応にも働きかけることができ、心身の両面からバランスを整えていく方法として活用されています。
具体的には、イライラや落ち込みが続いている人、パニックや特定の物への恐怖を感じやすい人、不安や緊張が強く日常生活に影響が出ている人などへの効果が期待できます。
試験やプレゼンテーション、スポーツの試合など、緊張やプレッシャーが高まりやすい場面において、心を落ち着かせるためのセルフケアとして活用することも可能です。
また、ストレスが関係して起こる頭痛や腹痛、身体のだるさなどの身体症状に対しても働きかけ、心と身体の緊張をやわらげる効果が期待されています。
この方法は、言葉による働きかけだけに頼るのではなく、身体への刺激を通して、心の状態を整えていくアプローチとして、近年さまざまな分野で注目されています。
TFT療法の特徴
TFT療法の大きなメリットは、手順がシンプルで短時間でも実施しやすく、基本的な方法を覚えることで、自分自身で行うセルフケアとして活用することができることです。
また、副作用の報告がほとんどなく、安全性が高い方法とされているため、子どもから高齢者まで幅広い年齢の人に用いることができ、場所を選ばず気軽に実践することができます。
そのため、TFT療法は「心のとげぬき」や「つぼトントン」といった親しみのある呼び方でも知られていて、医療・教育・福祉・企業のメンタルヘルス対策など、さまざまな分野にて活用されています。
手順がシンプルで安全性も高いことから、当所においてもセルフケアのための心理教育やスクールカウンセリングの中で活用することが多い技法の1つです。
<参考文献>
・日本TFT協会 ホームページ(https://www.jatft.org/)
・森川綾女「つぼトントン たたくだけ!心と体の不調がすっきり」日本文芸社、2017.
・杉山登志郎・友田明美編「子どものトラウマ治療 傷ついた脳を回復する」診断と治療社、2025.
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