
フラッシュ・テクニック(FT)とは
フラッシュ・テクニックは、過去のつらい出来事を思い出したときに生じる強い不安や苦しさを、できるだけ負担の少ない形でやわらげていくことを目的としたトラウマケアのカウンセリング技法です。
2016年に開発された、比較的新しいセラピーで、楽しいことや安心できることに意識を向けながら、タッピングやまばたきなどの動きを取り入れて、心の中に残った記憶の整理を進めていきます。
これは、人が強い苦痛を感じている状態よりも、安心して落ち着いている状態の方が、脳が記憶を整理しやすくなるという「脳の無意識の情報処理能力」に着目したものです。
もともとはEMDRの準備段階として開発された方法ですが、つらい記憶と向き合う準備がまだ整っていない場合や、限られた時間の中で負担を抑えながら、つらい記憶の整理を進めていくことが可能です。
どのような症状に効果が期待できるのか
フラッシュ・テクニックは、トラウマ体験に関連して起こる心や身体の反応、あるいは強い不安や緊張が続いている場合に用いられます。
例えば、不安、恐怖、強い緊張、パニック、深い悲しみといった症状を、短時間でやわらげる効果が期待されています。
特に、他のトラウマのセラピーでは、つらい記憶や感情が強くなりすぎて圧倒されやすい方や、出来事を思い出すこと自体に強い不安や恐怖を感じてしまう方に適した方法です。
また、理由ははっきりしないものの「自分には価値がない」、「どうせうまくいかない」と感じてしまう場合にも、それらの感覚を手がかりとして心の整理を進めていくこともあります。
フラッシュ・テクニックの特徴
フラッシュ・テクニックの大きなメリットは、つらい記憶の細かな内容について詳しく話さなくても進めることができるため、再び苦しい感情に飲み込まれてしまう心配が比較的少ない点にあります。
また、比較的短時間で心の変化を感じられることも多く、ご利用者様にとって安全性が高く、負担が少ないトラウマのセラピーとして注目されています。
一方で、安全性の高い方法ではありますが、トラウマに関する専門的な知識や理解が必要となるため、適切な訓練を受けた専門家のもとで行うことが大切です。
当所においても、子どもから大人まで幅広いご利用者様に提供させていただいていますが、短時間で変化を実感される方も多く、トラウマケアのカウンセリング技法の中でよく活用している方法の1つです。
<参考文献>
・日本フラッシュテクニックセンター ホームページ(https://flash-technique-jp.com/)
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