
心拍変動バイオフィードバック法による呼吸トレーニングとは
心拍変動バイオフィードバック法(HRV呼吸法と言います)とは、心臓のリズムの変化を利用して、心と身体の状態を整えていくセルフケアの方法です。
私たちは普段、自律神経の働きを直接見ることはできませんが、センサーやスマートフォンなどの機器を使うことで、心拍の変化をグラフとして確認することができます。
この心拍の変動を確認しながら呼吸を整えていくことで、身体を活動させる交感神経と、身体を休ませる副交感神経のバランスを整えることができます。
心拍のリズムが乱れると、不安や緊張、イライラなどのストレス状態になりやすくなりますが、リズムが整うと、心も落ち着きやすくなると考えられています。
このように、心臓のリズムを整えることは、自律神経の働きを通して心の安定を支える大切な要素の1つです。
当所では「コヒーレンス法」という呼吸法を通して、心臓のリズムを整えていくための呼吸トレーニングを提供しています。
コヒーレンス法とは
コヒーレンス法は、心拍変動を整えるための呼吸トレーニングであり、心臓と脳の働きを調和させることを目的とした呼吸法です。
まず、胸や心臓のあたりに意識を向けながら、ゆっくりとした一定のリズムで呼吸を続けます。
そして、呼吸を続けながら、感謝の気持ちや安心できる場面、大切な人との思い出など、温かい気持ちを思い浮かべます。
このような感情とゆったりとした呼吸が合わさることで、心拍のリズムが整い、心身が調和した「コヒーレンス状態」が生まれていきます。
この状態は、リラックスしていながらも集中できる、心と身体にとって理想的なコンディションであると言われています。
どのような場面で効果があるのか
コヒーレンス法は、日常生活の中でストレスや緊張を感じやすい場面で、心身の状態を整える方法として役立ちます。
例えば、試験や発表の前に強く緊張してしまう場合や、不安やイライラを感じやすい場合、集中力が続きにくいと感じる場合に活用できます。
また、寝つきが悪いなどの軽い睡眠の悩みがあるときにも、身体の緊張をゆるめる方法として役立つことがあります。
心理や医療の分野では、不安症状や慢性的なストレス、不眠などのサポートとして活用されることもあります。
コヒーレンス法による呼吸トレーニングの特徴
コヒーレンス法による呼吸トレーニングの特徴は、短時間で手軽に実践できるセルフケアの方法であることです。
1回あたり数分程度の実践でも効果が期待でき、特別な場所や設備がなくても日常生活の中で取り組むことができます。
また、落ち着いた状態を保ちながら集中力を高めることができる点が大きなメリットであり、勉強やスポーツ、試験や発表などの本番場面でのパフォーマンス向上を目的とした、メンタルトレーニングの1つとして、広くご活用いただいています。
<参考文献>
・榊原雅人編「心拍変動バイオフィードバック」遠見書房、2024.
・心拍変動バイオフィードバックシステム ホームページ(https://mental-plus.jp/coherence/)
・ハートアースリンク ホームページ(https://heart-earth.link/br/)
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