こんにちは。安城市にある「カウンセリングとソーシャルワークのさんぽ幸せ研究所」の原田亘です。
今日は、愛知県岡崎市にある「フリースクールアサンテ」の代表の村井ちゑ子先生に、お話を伺ってきました。
フリースクールアサンテ(以下、「アサンテ」)は、村井先生の3階建ての自宅の1階の部分を使用して運営を行っていて、今年で開設7年目になります。
村井先生は、小学校の教師として長年ご活躍されてきたのですが、自身のお子さんが不登校だった時期があり、そのこともあって教師を退職された後に、アサンテを開設されました。
アサンテは、代表の村井先生ともう一人のスタッフの2人体制で運営をしていて、利用対象は小学生から高校生のお子さんということです。
現在、アサンテに通っているお子さんは、通信制の高校に在籍している生徒さんが中心で、岡崎市内だけではなく、周辺地域に住んでいるお子さんも受け入れていらっしゃるそうです。
村井先生をはじめ、アサンテでは「NPO法人フリースクール全国ネットワーク」という、かの「東京シューレ」も加盟している団体に所属していて、不登校のお子さんへの支援や制度等について、その勉強会において常に学びながらフリースクールとしての運営を行っているとのことでした。
アサンテでは、実践において「その子がやりたいと思った気持ち」を何よりも大切にしているそうです。例えば、テレビゲームをやりたいという子であれば、まずは一緒にテレビゲームをすることからはじめ、楽しく過ごせるようにしていくとのこと。
そして、実際の場面では、比較的少人数で行っているメリットを活かして、そのお子さんに必要なことを、個別的に対応することを心がけているそうです。
そのため、活動の内容はお子さんによって違いがあり、高校生ではそれぞれの生徒さんの学習の進度に合わせた個別指導を行うことが多いですし、小学生では一緒にバスに乗ったり、近所の神社まで散歩を楽しむ中で、その気持ちに寄り添ったりもするそうです。
また、通信制の高校の課題に関しては、生徒さんが一人で仕上げるのは難しいことも多く、村井先生自身も生徒さんと一緒に悩んだり考えたりしながら課題を仕上げていくこともあるそうです。
年に2回、課外学習ということで京都に出かけたり、潮干狩りに行ったりして楽しい時間を過ごしているとのこと。そして、お子さんだけではなく、「アサンテ親の会」を毎月実施して、親同士で気兼ねなくお話をしたりする機会も大切にしているそうです。
村井先生は、お子さんによって、学校に行きたくない(行けない)理由は違うのだから、教育機会確保法にもある通り、不登校の子どもが、学校以外の場で過ごすことや教育を受けることについて、権利として保障されていることが大切であるとお話されていました。
また、アサンテから学校に復帰した後に、土曜日だけアサンテに遊びに来るお子さんもいれば、学校に復帰したものの、疲れが溜まって学校に通えなくなり、再びアサンテに戻ってきて、気持ちと生活を整える子もいるそうです。その点で、お子さんにとってアサンテが一つの居場所でありたいと思っているとのことでした。
今回、村井先生は常に明るい笑顔と穏やかな口調でご対応いただき、元小学校の先生らしい落ち着いた物腰に、私自身も心から安心してお話を伺うことができました。
そして、アサンテの活動を説明していただく際に、色々なお子さんの様子を話してくださったのですが、ひとり一人のお子さんが可愛くて仕方がないといった様子でお話されていたのがとても印象的で、何だか私まで幸せな気分になってしまいました。
本当に居心地のいい空間で、ついつい長居をしてしまったあげく、帰り際には「頑張ってね」という温かい言葉と一緒に、お土産のロゴ入りボールペンまで持たせていただきました。
地域にアサンテのような、子どもにとって居心地の良い場所がたくさんあるといいな・・・と思いながら帰路につきました。温かな気持ちと貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
◎フリースクール アサンテ
所在地:岡崎市欠町三田田北通21-22
電 話:0564-21-0923
ホームページ:https://free-school-asante.jimdo.com/
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