こんにちは。愛知県安城市の「カウンセリングとソーシャルワークのさんぽ幸せ研究所」の原田亘です。
私たちが生きていく中で、事故や災害、暴力、いじめ、あるいは人間関係での大きな出来事など、強いショックを伴う体験は、思いのほか心に深い影響を残すことがあります。
このような症状にお悩みの方はいませんか
強いショックを伴う体験の後や、継続的につらい出来事があった後に、以下のような症状が続いて、苦しい思いをされている方もいらっしゃることと思います。
・つらい出来事を思い出してしまい、不安や恐怖が強くなる
・当時の同じ場面が突然よみがえる(フラッシュバック)
・「自分が悪いのだ」と自分のことを強く責めてしまう
・常に気が休まらず、安心して生活できない感覚が続いている
・怒りや不安を自分でもコントロールできない
・気分の落ち込みが続いている
このような状態になると「自分の心が弱いからだ」「性格の問題だ」と、ご自身のことを責めてしまう方が多くいらっしゃいます。
しかしながら、大変な出来事の後に気が休まらなかったり、当時のことを思い出したりするのは、決して心の弱さではありません。
これらの症状は、強烈なショックに対する心と身体の「自然な防衛反応」であり、それはトラウマの影響だと考えられています。
トラウマとは何か
トラウマとは、ひと言でいえば、周囲から見えにくい「心のケガ(傷)」のことです。
これは自分の対処能力を超えた出来事によって引き起こされた心身の変調が、不安や恐怖、罪悪感、怒りなどさまざまな反応が現れて、自然には回復せずに長く残ってしまっている状態を指します。
ちなみにトラウマの症状が長く続いて、日常生活に支障をきたす状態で、一定の診断基準を満たしたものは、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」や「複雑性PTSD」と言われています。
身体のケガが適切な手当てで治るように、心のケガ(傷)であるトラウマも、適切なケアによって回復が期待できるものです。
特に、近年ではトラウマの影響による心の苦しさに対して、科学的な研究によって効果が確認されている専門的なカウンセリング技法がいくつも開発されています。
トラウマケアにおいて大切なこと
トラウマケアに関しては、ご利用者様の心と身体の「安心と安全」を土台にして進めていく「トラウマインフォームドケア」という考え方が大切です。
そのため、ご利用者様が「安心と安全」を感じられる関係性や環境を整えた上で、つらい記憶に結びついている強烈な恐怖や不安を軽減するためのサポートを行うことによって、心から安心して生活できる状態を取り戻していくことを目指していきます。
当所では、効果的なトラウマケアのために開発された、以下の専門的な技法を活用することで、それぞれのご利用者様に合わせたトラウマの回復について、丁寧にサポートをさせていただいています。
トラウマケアのための専門的な技法
当所では、トラウマケアのための専門的なカウンセリング技法として、以下の内容をご提供しています。
・EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)
・認知処理療法(CPT)
・ナラティブ・エクスポージャー・セラピー(NET)
・ボディ・コネクト・セラピー(BCT)
・フラッシュ・テクニック
・TFT療法(思考場療法)
・ホログラフィートーク
トラウマによる不安や苦しさが続く場合はご相談ください
トラウマケアのための専門的な技法には、それぞれにメリットや特徴があります。
私は日々の支援において、ご利用者様の「最善の利益」と「その方自身の選択」を大切にしています。
そして、トラウマケアについても、どのような方法がよいのか、ひとつ一つ丁寧にご説明をさせていただいた上で、ご利用者様に無理のないペースで一緒に進めていきたいと考えています。
トラウマによる苦しさは、時間が経つことで自然に軽くなることもあります。しかし、つらい記憶や不安が長く続き、日々の生活の生きづらさにつながっている場合には、トラウマケアのための専門的なカウンセリング技法が、効果的な回復に役立つことも多いです。
もし、トラウマによる不安や苦しさが続いているようであれば、どうか一人で抱え込まずに、専門家への相談という「小さな勇気」を持っていただくことを心から願っています。
私もトラウマケアの専門家として、あなたにとっての最善のサポートをご提供できたらと考えています。いつでもご相談ください。
<参考文献>
野坂祐子「トラウマインフォームドケア 問題行動を捉えなおす援助の視点」日本評論社、2019.
西大輔他「トラウマインフォームドケアをもっと知るために ーTICガイダンスー」厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業)、2021.