こんにちは。愛知県安城市の「カウンセリングとソーシャルワークのさんぽ幸せ研究所」の原田亘です。
今回「支援と見立ての方向性」というカテゴリーを作成するにあたって、私が支援において大切にしていることについて、お伝えしたいと思います。
私は、対人援助者として、日々クライアントさんの支援をさせていただいているのですが、その際にクライアントさんの「最善の利益」と「その方自身の選択」を大切にしています。
現代においては、ある症状や状態に対して、さまざまな形の支援的なアプローチが存在しています。
例えば、服薬によって症状の治癒、緩和を図る医療面へのアプローチもあれば、その方の心に焦点を当てて支援を行う心理面へのアプローチ、組織や制度との調整を行う社会面へのアプローチもあります。
また、対人援助というものを、もっと広くとらえるのであれば、宗教における営みや身体のバランスを整える方法もありますし、占いをはじめとしたスピリチュアルなものだって「人を支える」という意味では、有効なアプローチであると、私は考えています。
そのような時代に生きるクライアントさんと、私たち対人援助者の関係において、大切なのは「納得」と「合意」だと思います。
そのためには、対人援助者はクライアントさんに対して「何ができるか」「どのように支援をするか」を明確にするべきですし、クライアントさんは「何をしてほしいか」「どんな風に支えてほしいか」ということを自ら意識しながら、支援やサービスを選択していくことが必要になります。
とはいえ、実際のところは「とにかく困っているから何とかしてほしい」「自分でもどうしてほしいかわからない」という方も多くいらっしゃいます。
まずは、そのような大変な状態の中で、クライアントさんが「勇気」と「努力」をもって訪ねてくださることに、私はいつも感謝の気持ちでいっぱいになります。
だからこそ、訪ねてくださったクライアントさんに対して、誠実に支援をさせていただきたいと常に思っていますし、それが私が当研究所を始めた大きな理由でもあります。
私は今までカウンセリングとソーシャルワークの専門職として仕事をしてきましたので、基本的には心理面と社会面へのアプローチを得意としています。
具体的には、クライアント中心療法や認知行動療法の技法をベースにしたカウンセリングや、丁寧に生活の場で寄り添いつつ支えていくアウトリーチ(訪問)の支援、ペアレントトレーニングやひきこもりの親へのプログラムの提供などをさせていただいています。
しかしながら、私が得意とするアプローチよりも、別のアプローチの方がクライアントさんの利益になると判断した場合には、他のアプローチについて丁寧にご説明をさせていただき、クライアントさんに選択をしていただいた上で、別の専門職をご紹介できたらと考えています。
率直な話、対人援助者としての熱意や責任感、そして経営の視点というのは、往々にしてクライアントさんの「ある種の囲い込み」につながってしまうことがあると感じることがあります。
その点で、誠実に仕事をするという意味でも、そして、長年ソーシャルワーカーとして培ってきた「つなぐ、むすぶ、ひらく」といった専門性を活かすという意味でも、クライアントさんの「最善の利益」を第一にして、日々の支援を行っていきたいと考えています。
言葉を重ねることになりますが、上記の理由から、私は対人援助者としてクライアントさんの「選択」を大切にしていきたいと考えています。
生きていくことは、さまざまな「選択」をしつづけることだと思います。
だからこそ、クライアントさんの「選択」について全力でサポートし、次の「選択」に迷った時には一緒に考える・・・それが対人援助者としての私の「役割」だと考えています。
また、ご自身で「選択」ができないような状況であれば、一緒に知恵を出し合いながら、その状況自体を丸ごとサポートさせていただけたらと思います。
今回、この「支援の見立てと方向性」というカテゴリーでは、それぞれの症状や困りごとに対して、私の支援の基本的な見立てや方向性について、お伝えしていきたいと思います。
もちろん、ここに書かせていただく内容は、あくまで基本的な見立てや方向性であって、実際には個々のクライアントさんの多種多様な状況に合わせた、きめ細やかな個別的・具体的な支援をさせていただくことになります。
その点についてご理解をいただいた上で、カウンセリング等の対人援助サービスを「選択」する際のご参考にしていただけたら幸いです。
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